章末問題7

Last-modified: Sun, 28 May 2017 18:09:34 JST (1651d)
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演習1
モノイド\( (G,\bullet) \)と部分集合\( H \subset G \)に対して、以下の条件を考える。
(1) \( H \)\( (G,\bullet) \)の部分マグマでありかつ\( 1_{(G,\bullet)} \in H \)である。
(2) \( H \)\( (G,\bullet) \)部分モノイドでありかつ\( 1_{(H,\bullet |_{H^2}^{H})} = 1_{(G,\bullet)} \)である。
(3) \( H \)\( (G,\bullet) \)部分モノイドである。
この時、(1)と(2)が同値であることを示せ。また、(2)と(3)が同値であるならばそれを証明し、そうでないならば反証せよ。

解答例

(2)ならば(1)は明らかである。(1)を仮定する。(2)を示す。\( (G,\bullet) \)が結合的であることから\( (H,\bullet |_{H^2}^{H}) \)も結合的であり、また\( 1_{(G,\bullet)} \)\( (H,\bullet |_{H^2}^{H}) \)の単位元をなすので、\( (H,\bullet |_{H^2}^{H}) \)はモノイドをなす。半群の単位元の一意性を用いた\( 1_{(H,\bullet |_{H^2}^{H})} \)の定義より\( 1_{(H,\bullet |_{H^2}^{H})} = 1_{(G,\bullet)} \)である。

「(3)ならば(2)」であることを反証する。半群とモノイドの例4(2)より\( \mathbb{N} \)は乗法\( \times \)に関して可換モノイドをなし、\( \{ 0 \} \subset \mathbb{N} \)はその部分モノイドをなす。しかし\( 1_{(\{ 0 \}, \times |_{\{ 0 \}^2}^{\{ 0 \}})} = 0 \neq 1 = 1_{(\mathbb{N},\times)} \)である。

演習2
\( (G,\bullet) \)と部分集合\( H \subset G \)に対して、以下の条件を考える。
(1) \( H \)\( (G,\bullet) \)の部分マグマであり、\( 1_{(G,\bullet)} \in H \)であり、かつ任意の\( h \in H \)に対して\( h \)\( (G,\bullet) \)での逆元が\( H \)に属する。
(2) \( H \)\( (G,\bullet) \)部分群である。
この時、(1)と(2)が同値であるならばそれを証明し、そうでないならば反証せよ。

解答例

以下では各\( g \in G \)\( (G,\bullet) \)における逆元を\( g^{-1} \in G \)で表す。(1)と(2)が同値であることを示す。

(1)ならば(2)は明らかである。(2)を仮定する。(1)を示す。\( (G,\bullet) \)が結合的であることから\( (H,\bullet |_{H^2}^{H}) \)も結合的であり、また\( 1_{(H,\bullet |_{H^2}^{H})}^{-1} \in H \)であることから、\( 1_{(G,\bullet)} = 1_{(H,\bullet |_{H^2}^{H})}^{-1} \cdot 1_{(H,\bullet |_{H^2}^{H})} \in H \)である。

演習1#firstから\( 1_{(H,\bullet |_{H^2}^{H})} = 1_{(G,\bullet)} \)である。\( h \in H \)とする。\( 1_{(H,\bullet |_{H^2}^{H})} = 1_{(G,\bullet)} \)より、\( h \)\( (H,\bullet |_{H^2}^{H}) \)での逆元は\( (G,\bullet) \)での逆元をなす。モノイドの逆元の一意性を用いた\( h^{-1} \)の定義より、\( h^{-1} \in H \)である。

演習3
(1) 半環であって加法的単位元と乗法的単位元が一致するものは零環であることを示せ。
(2) 半環であって交代性を満たすものは零環であることを示せ。
(3) 非自明な環であってヤコビ恒等式を満たすものの例を挙げよ。
(4) 非自明なリー環であって乗法的結合性と乗法的可換性を満たすものの例を挙げよ。
(5) 非自明なリー環であって乗法的結合性を満たさず乗法的可換性を満たすものの例を挙げよ。

解答例

随時掲載します。

演習4
(1) 半環であって非可換環でないものの例を挙げよ。
(2) 結合的代数であって非可換環でないものの例を挙げよ。
(3) 非可換環であって環でないものの例を挙げよ。
(4) 環であって零環でも整域でもないものの例を挙げよ。

解答例

随時掲載します。

随時演習問題を掲載します。

第8章 \( p \)進数の幾何的性質へ進む。